声優を目指して勉強を始めたのが、昨年の9月のこと。それまでの自分といえば、将来、声優になりたいが、それを実行させるためにはいまひとつ心の中に踏み切れないものがあったという状態でした。それを取り除いてくれたのが昨年7月のサマースクールでした。それは自分にとって人生の一大転換でした。もしそれを受講しなかったのならば、今頃は、レジャーランドで日々を送り、ただ大学で卒業証書を待つだけの型にはまった生活を送っているところだったでしょう。 サマースクールのおかげで、声優になってみせるという決心がつきました。基礎科に入所し白紙の状態から始めた自分は、クラスのみんなに取り残されないように必死になって頑張りました。その甲斐あってか、人前でも楽に声が出せるようになり、余計な力が抜けました。それにより誰とでも気楽に話が出来るようになり、相手が何を訴えたいのか、相手の話に耳を傾けるようになりました。自分の言うことは先手必勝とばかりに言って、相手の話なんかは軽く流してしまうようなものとは反対で、人と人とのコミュニケーションによい意味での余裕というものが出来ました。そして何よりもためになったのは、授業の中で先生のちょっとした言葉などに、声優として、一人の人間として、どうあるべきか、どうやって生きていくべきかを教えられたことにあります。 学院に入学してから、周りを取り巻く環境の変化に自分も少しずつですが、変わって来ているのがわかります。基礎科の頃は、自分の感性にたよりすぎている面がありましたが、研究科に在籍するようになってからは正面から演技に取り組めるように変わってきたようにも思えます。今は演じることの奥深さを思い知らされ、苦悩しながらも日々楽しんでいます。徐々にですが演技者としての見識というものが自分の中に、しっかりと積み重なって確立していきつつあるのがわかります。 本人の能力だけがパスポートとなるこの世界。そんな不確かな中で、今、自分の中だけに確かな意気込みが感じられます。必ず目標を達成してみせると。 1987年7月発行「Say You」第4号より抜粋 |
以降、続々登場予定!
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